ストレッチって聞くとただ筋肉を伸ばすだけのイメージですよね。
しかし、それだけではないことをお伝えしようかなと思います。
実はとっても奥深いものなんです!
正確にはストレッチの手法とでも言いましょうか。
種類というと部位別にそれぞれありますが、今回皆さんに紹介したいのは同じストレッチでも、一工夫したストレッチを紹介しようと思います。
一般的には4つの手法に分けられます。順番にみていきましょう。
ストレッチの種類①スタティックストレッチ
スタティックストレッチは別名、静的ストレッチとも呼びます。
このストレッチ法は一般的に用いられる最もオーソドックスなストレッチ法であり、簡単でかつ効果の出る方法でもありますね。
皆さんがイメージするストレッチの模範とも言えるスタティックストレッチの復習をしましょう。
スタティックストレッチの方法
ペアストレッチにおいてもスタティックストレッチはよく使います。
柔らかくしたい筋肉を狙い、ゆっくりと伸ばしていきます。
伸ばす際のポイントは関節可動域の限界となるやや手前の位置まで筋肉を引き延ばし、30秒間キープすることが大切です。
このやや手前がポイント。
限界まで伸ばしてしまうと痛みによる緊張が生まれ、筋肉が硬くなることがあります。
これを伸張反射と呼びますが、伸張反射がないようにパートナーと声を掛け合いながら行いましょう。
緊張感を与えずにリラックスして行うことがとても大切です。
一人でやると早く結果を出したい!という焦りばかりが先走り伸張反射を引き起こしながらストレッチを行う人が多いので注意してくださいね。
更にストレッチを受けている側は、伸ばされている筋肉を意識すると良いでしょう。
ストレッチの効果が高まりますし、ケガの予防にもなります。
この面からみてもペアストレッチは効果的であることがわかりますね!
スタティックストレッチの効果とは?
スタティックストレッチの効果の中には、筋肉を柔らかくすることはもちろん、筋肉痛を和らげる効果もあります。
さらに血流を改善するため基礎代謝の向上や、疲労回復といった効果を狙うことができます。
ストレッチの種類②ダイナミックストレッチ
ダイナミックストレッチは別名、動的ストレッチとも言います。
静的ストレッチと違い、足を大きく開いたり、振り回したり、曲げたりとあらゆる動きを行います。
よくスポーツ選手がウォーミングアップで肩回しをしながら小走りにカラダを温めるシーンなどありますが、イメージはそれです!
ペアストレッチでもダイナミックストレッチを活用することは多々ありますので紹介したいと思います。
ダイナミックストレッチ(動的ストレッチ)の方法?
特にウォーミングアップで使われる機会が多いですが、ペアストレッチにおいても最初に使うことがあります。
皆さんの筋肉は姿勢を維持したり、仕事の疲れや、緊張により硬くなっているケースがほとんどです。
このガチガチに固まっている状態で静的ストレッチや運動をしても体はスムーズに動きません。
つまり効率の高いストレッチができず十分な効果を得ることができない可能性があります。
その緊張をまずほぐすためにダイナミックストレッチを行い、あらゆる角度、方向に関節を動かしてあげることで血流がよくなり、スムーズなストレッチを行うことができます。
ここで疑問なのはあらゆる方向にいきなり動かしていいのか?という疑問ですよね。
大丈夫です。あくまで関節を動かすことに関しては問題ありません。
カラダが冷えた状態や筋肉が緊張した状態でストレッチを行うことはケガのリスクがありますが、ダイナミックストレッチは筋肉そのものをじわーっと伸ばすものではないため問題ありません。
ダイナミックストレッチの効果とは?
前述の通り、筋肉が温まり、柔軟性が向上します。
この状態でスタティックストレッチを行うことでしっかりと引き延ばすことができるためストレッチ効果が高くなります。
ダイナミックストレッチ→スタティックストレッチの順番を意識しておきましょう。
ストレッチの種類③バリスティックストレッチ
バリスティックストレッチは通常あまり用いられない方法ですが一応紹介しておきます。
これはあえて反動を使ってストレッチを行う方法であり、アスリートが用いるものです。
色々な説はあるにせよ、反動を使ったストレッチはタブーとされていますが、あえて激しい動きに対する筋肉の反射を高めることなど様々な目的があります。
一般的にストレッチは筋肉を伸ばして柔らかくすることが目的ですが、バリスティックストレッチは筋肉の反応(筋機能)を高める目的で行います。
バリスティックストレッチの方法
仮に前屈をしてみてください。
その状態からちょこちょこ上下にカラダを動かしていくのがバリスティックのやり方です。
筋肉を伸ばして緩めてを素早く行います。
ペアストレッチにおいて使うことはほぼありません。
あまりも筋肉が硬い時に、意図的に使うことはありますがある程度上級者向けになります。
特に筋肉を伸ばしすぎると伸張反射と呼ばれる筋反応が出ます。
これは筋紡錘と言われる筋肉の長さを監視するセンサーが脳へ引っ張られすぎていることを伝達。すると脳が縮め!という命令を出すので筋肉が力を発揮し収縮します。
この力を活用したのがバリスティックストレッチですね。
バリスティックストレッチの効果とは?
瞬発的に筋肉を収縮させる動き、スポーツ前に取り入れるのは良いでしょう。
筋肉の反射を活かして競技に反映させたいときに用いるのは理に叶っていると思います。
ただ肩こり、腰痛の解消には向かないので目的の違いを理解しておきましょう。
ストレッチの種類④PNFストレッチ
PNFストレッチとは、「Proprioceptive Neuromuscular Facilitation」の頭文字をとったストレッチ方法で、直訳すると「固有感覚神経筋機能促進」となり、一般的には「固有受容性神経筋促通法」と呼ばれています。
もう何を言っているのかわからない言葉だと思いますが、一つ言えることはパートナーがいないとできないということ。
ペアストレッチならではの手技です。
PNFストレッチの方法
PNFストレッチは、筋肉と靭帯にある二つの器官である「ゴルジ腱器官」と「筋紡錘」の二つの感覚器官を利用したストレッチ法です。
ゴルジ器官とは、簡単にいえば筋肉と腱の張力を感知している組織。
腱は骨と筋肉を繋いてでいるものですね!ストレッチをかけると筋肉だけでなく腱も引っ張られることで脳へ信号を送っています。
筋紡錘は、ストレッチによって筋肉の伸展具合を監視している組織であり、これも脳へ信号を送ります。過剰なストレッチは筋断裂を引き起こすことがあるので制御しているわけですね。
このPNFストレッチは例えば裏もものストレッチをかけてもらっている側が、あえて自ら反抗するように力を入れます。
これを5秒間×3回繰り返していくことでPNFストレッチ前よりも可動域が瞬間的に向上します。
ものの見事に一瞬で可動域があがるのでびっくりしますよ。
PNFストレッチの効果
前述した通り可動域の向上が顕著にみられます。
リハビリの分野で用いられるものですが、一般の方でもペアストレッチで行うことは可能です。
よく理解してリスク対策をしておくことでどなたでもできるようになります。
ストレッチの種類⑤シェイキングストレッチ
最後に紹介するのはシェイキングストレッチです。
あまり知られていない手法ですが、最も簡単かもしれません。
シェイキングというのは「振る」という意味であり、ストレッチを開始する前に筋肉を温めることを目的に行います。
受け手はとても気持ちがいいので寝てしまうこともあります。
いわば人間マッサージ機のような役割を果たします!
シェイキングストレッチの方法
シェイキングストレッチはダイナミックストレッチと合わせて行うことが理想ですので、スタティックストレッチ前に行うといいでしょう。
足首を揺らしたり、カラダ全体を揺らす、腕を揺らす、全身を揺らす手法です。
ダイナミックストレッチと違うのは回す、曲げるではなく揺らすこと。
シェイキングストレッチの効果
揺らすことで筋肉や関節周りがほぐれ、血流を促進するのでストレッチ効果を高めることができます。
ペアストレッチにおいても、ストレッチ前のウォーミングアップとして活用することができます。
是非覚えておいてくださいね。
ペアボディから一言
この記事を書いたペアボディ編集長から一言…
以上ストレッチの種類について紹介しました。
ストレッチだけでもこんなに種類があるとは誰も思ってもみないのが普通ですね!
でもこれらを使い回すことで、普通のペアストレッチとは遥か上のレベルに到達します。
当然レベルが上がれば結果も変わりますからね!
是非覚えておいてくださいね!
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